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Shokz OpenDots ONEレビュー!音質・装着感・比較まとめ

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目次

1. はじめに:Shokz OpenDots ONEとは?

ついに登場しました!骨伝導イヤホンで有名なShokz(旧AfterShokz)から、満を持して発売された新製品「OpenDots ONE」。これまで骨伝導イヤホンを展開してきたShokzが、今回初めて挑戦したのが「イヤーカフ型」という新しいタイプの完全ワイヤレスイヤホンなんです。

一般的なイヤホンとはまったく違う設計で、たった6.5グラムという驚異的な軽さと、開放感あふれるサウンドを両立させた注目の一台。今回は実際に使ってみて感じた音質や装着感、さらに他モデルとの比較など、あらゆる角度から徹底レビューしていきます!

イヤーカフ型の完全ワイヤレスイヤホンとは?

まず最初に、「イヤーカフ型」って何?という疑問にお答えしましょう。イヤーカフ型とは、耳の穴(外耳道)に挿入せず、耳の付け根部分に装着するタイプのイヤホンのこと。耳たぶの上部、いわゆる「耳珠」という部分に引っかけるように装着します。

従来のインナーイヤー型やカナル型イヤホンとの大きな違いは、耳を塞がないこと!これにより外の音もしっかり聞こえるため、ランニングなどのアウトドア活動や、オフィスワークなど周囲の音も聞き取りたいシーンで特に活躍します。最近では「オープンイヤー型」とも呼ばれ、安全性を重視するユーザーから注目を集めているカテゴリーなんです。

Shokzブランドの特徴と信頼性

Shokzは元々「AfterShokz」という名前で、骨伝導イヤホンのパイオニアとして知られていました。2021年に「Shokz」へとブランド名を変更し、現在に至ります。骨伝導技術を使って、耳を塞がずに音楽を楽しめるという革新的なアプローチで、特にランナーやサイクリストなどのアスリートから絶大な支持を得ているブランドです。

日本でもマラソンランナーやトライアスリートを中心に愛用者が増え続け、「安全に音楽を聴く」という新しいスタイルを確立してきました。その技術力と品質の高さから、すでに世界中で数百万台の販売実績があり、アウトドアスポーツ用イヤホン市場ではトップクラスのシェアを誇っています。

そんなShokzが今回、これまでの骨伝導から空気伝導へとアプローチを広げ、新たに投入したのがこのOpenDots ONEというわけです。骨伝導で培った「耳を塞がない」というコンセプトはそのままに、より自然な音質を追求した意欲作となっています!

2. Shokz OpenDots ONEの特徴とスペック

2.1. 基本スペックと価格

まずはOpenDots ONEの基本情報からチェックしていきましょう。2025年3月に発売されたばかりの新製品で、現在は主にクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」で先行販売が行われています。先行販売は2025年3月18日(火)10:00から2025年5月21日(月)23:59までの期間限定となっており、すでにプロジェクト開始直後に目標金額を達成し、初日(10:00~23:59)の約14時間で4,500万円を突破するという大人気ぶりを見せています!

価格:27,880円(税込)、クラウドファンディング割引あり

OpenDots ONEの正規販売価格は27,880円(税込)。決して安くはありませんが、クラウドファンディングでは20%オフの22,304円(税込)という特別価格で提供されています。さらに早期割引などのキャンペーンも随時実施されているので、購入を検討している方は要チェックです!また、500セット限定で25,100円のオリジナルサコッシュ付きプランも用意されており、コレクター心をくすぐる特別仕様となっています。

国内の正規販売は2025年4月以降の予定となっていますが、クラウドファンディング経由なら一足先に手に入れることができます。Shokzの公式オンラインストアや大手家電量販店、ECサイトなどでも順次販売が開始される見込みです。

気になる方は、3月18日(火)から蔦屋家電二子玉川店及びTSUTAYA 渋谷店で実際に試聴することができますので、自分の耳でその音質をチェックしてみるのもおすすめです!

カラー展開(グレー・ブラック)

カラーバリエーションは「グレー」と「ブラック」の2色展開。どちらもビジネスシーンからカジュアルまで幅広く合わせやすい、シックで落ち着いたカラーリングになっています。特にグレーモデルは独特の上品な質感があり、個人的にはこちらがおすすめ。ただ目立たず使いたい方にはブラックの方が無難かもしれませんね。

カラー特徴おすすめシーン
グレー上品な質感、独特の存在感ファッション性も重視したい方
ブラックシックで目立たないビジネス利用、シンプル志向の方

防水性能(IP54で汗や小雨対応)

OpenDots ONEはIP54等級の防塵・防水性能を備えています。これは「生活防水レベル」と言われるもので、汗や小雨程度なら問題なく使用できる仕様です。ランニングや軽いワークアウト程度であれば十分な防水性能と言えるでしょう。

ただし完全防水ではないため、水の中に沈めたり、大雨の中で使用したりするのは避けた方が無難です。IP54の「5」は防塵性能を、「4」は防水性能を表しており、ちょっとした雨や汗程度なら心配なく使える、という程度と考えておくといいでしょう。

2.2. 軽量デザインと快適な装着感

わずか6.5gの軽量設計

OpenDots ONEの最大の特徴と言っても過言ではないのが、片耳わずか6.5gという驚異的な軽さ!これはShokz史上最軽量のイヤホンであり、市場に出回っている完全ワイヤレスイヤホンの中でもトップクラスの軽量さです。

この軽さが何をもたらすかというと、装着時の「存在感のなさ」。長時間使用していても耳が痛くならず、「つけていることを忘れる」ほどの快適さが実現されています。さらに充電ケースを含めた総重量もわずか52gと軽量で、ポケットに入れても気にならないサイズ感になっています。

「JointArc™」デザインで安定フィット

OpenDots ONEは新開発の「JointArc™(ジョイントアーク)」デザインを採用。これは薄型かつ柔軟なチタン合金製の部品で、スピーカーとバッテリー部分を繋ぐアーム状のパーツです。この設計により、様々な耳の形状にフィットし、安定した装着感を実現しています。

特筆すべきは、この部分にシリコンコーティングが施されていること。摩擦力を高めてしっかりと耳に固定されるため、ランニングなどの激しい動きがあっても外れにくい設計になっています。いくつかのオープンイヤー型イヤホンを試してきましたが、この安定感はトップクラス!ただし、耳の形状によってはフィット感に個人差があるので、購入前に試着できるとベターです。

耐久性も抜群で、Shokz社の検査部門「Shokz Lab」の結果によると、OpenDots ONEは5000回以上の厳しい曲げやねじりのテストに合格しています。毎日の使用でも長く愛用できる耐久性を備えているので、長期的な投資という観点からも安心感があります。

メガネやマスクとの併用は快適?

イヤーカフ型イヤホンの気になるポイントといえば、メガネやマスクとの相性。実際に使ってみると、OpenDots ONEは非常にコンパクトな設計のため、メガネのツルと干渉しにくく、快適に併用できます。

さらに、マスクの着脱時にも引っかかりにくいデザインになっているため、日常使いでのストレスが少ないのは大きなポイント。サングラスやフェイスマスクなどを併用することが多いアウトドアシーンでも、違和感なく使えるでしょう。

また、イヤリングやピアスとの干渉も少なく、ファッションアイテムとの相性も良好です。耳周りのアクセサリーを気にせず使えるのは女性ユーザーにとって嬉しいポイントではないでしょうか。

2.3. 音質とオーディオ技術

Dolby AudioとBassphere™技術搭載

OpenDots ONEの音質面での最大の特徴は、Shokz製品として初めてDolby Audio技術を採用したこと!このDolby Audio対応により、音場の広がりや立体感が大幅に向上しています。アプリでON/OFFの切り替えが可能で、ONにすると音像をブレさせずに音場をそのまま広げたような、自然な広がりのあるサウンドが体験できます。

さらに独自の「Bassphere™(バスフィア)」テクノロジーにより、オープンイヤー型でありながら迫力ある低音再生を実現。具体的には、11.8mmの丸型スピーカーを2つ搭載したデュアルドライバーシステムにより、コンパクトなボディながら16mmの大型スピーカーに匹敵する音響性能を発揮しています。

この技術により、オープンイヤー型イヤホンの弱点とされてきた「低音の弱さ」を大幅に改善。音楽ジャンルを選ばず楽しめるバランスの良いサウンドを実現しています。

ただし、音楽愛好家の方にとって重要な情報として、現時点で対応コーデックはSBCのみという点は押さえておく必要があります。AACやaptXといった高音質コーデックには対応していないため、極めて高音質を求めるオーディオマニアの方は、この点を考慮して判断するとよいでしょう。とはいえ、一般的な音楽再生では十分満足できる音質を提供してくれます。

DirectPitch™による音漏れ防止の仕組み

オープンイヤー型イヤホンの大きな課題として「音漏れ」の問題がありますが、OpenDots ONEでは独自の「DirectPitch™(ダイレクトピッチ)」技術でこれを解決しています。

この技術は、再生している音と逆位相の音を本体の外側に向かって出すことで、周囲への音漏れを最小限に抑える仕組み。つまり、逆音波を使用して音源と耳との距離と角度を最適化することで、外耳道以外への音漏れを減らしているのです。

実際に使ってみると、通常のオープンイヤー型イヤホンと比較して音漏れが明らかに少なく感じられます。電車内など人が近くにいる環境でも、適切な音量であれば周囲に迷惑をかけることなく使用できるレベルです。

実際の音質レビュー(高音・中音・低音のバランス)

実際に様々なジャンルの音楽で試聴してみた印象をお伝えします。まず全体的な音質としては、オープンイヤー型の中ではトップクラスの完成度と言えるでしょう。特に中音域から低音域の再現力が高く、ボーカルの繊細さやベースラインの躍動感がしっかりと感じられます。

高音域については若干の甘さがあるものの、耳障りな刺激感はなく、長時間リスニングでも疲れにくい調整がされています。クラシックや管楽器などの繊細な音色も自然に表現され、音の分離感も良好です。

ただし、装着位置によって音のバランスがかなり変わる点には注意が必要。耳穴に近づけるよう下位置に装着すると低音が出る一方、上の方につけるとハイ上がりのサウンドになります。最適な装着位置を見つけることで、より理想的なサウンドを楽しめるでしょう。

ジャンル別に評価すると、以下のような印象です:

  • ロック/ポップス:低音のパンチ感と中音域の抜けの良さで、非常に聴きやすい
  • ジャズ/クラシック:音場の広がりが自然で、楽器の分離感も良好
  • エレクトロニック:Dolby Audio機能をONにすると没入感が増し、楽しめる
  • ボーカル曲:中音域の表現力が高く、歌声の繊細なニュアンスも再現

2.4. バッテリー性能と充電方式

本体10時間 + 充電ケース40時間の長時間駆動

OpenDots ONEのバッテリー持続時間は、イヤホン本体で最大約10時間の連続再生が可能。同クラスのイヤーカフ型イヤホンと比較しても、かなり長持ちする部類に入ります。サイズと重量のバランスを考えると、本当に優れたバッテリー設計と言えるでしょう。

さらに充電ケースを合わせると、合計約40時間(イヤホン本体10時間×4回分)まで延長可能です。これは週末の旅行や出張などでも、充電を気にせず使えるレベル。日常使いなら1週間以上充電せずに使えるケースも多いでしょう。

実際の使用テストでは、音量50%程度で音楽再生を続けた場合、カタログスペックとほぼ同等の約9.5時間前後のバッテリー持続時間を記録。公称値とほぼ一致しており、安心して使えるバッテリー性能と言えます。

10分充電で2時間再生できる急速充電

うれしいのは急速充電にも対応している点!たった10分の充電で最大2時間の再生が可能なので、出かける直前に「あ、バッテリーが…!」となっても安心です。朝の忙しい時間でも、顔を洗って身支度をしている間に充電できるレベルの速さは非常に便利。

フル充電に要する時間は約1.5時間程度で、他の完全ワイヤレスイヤホンとほぼ同等です。充電状態は充電ケースのLEDインジケーターで確認できるため、バッテリー残量の把握も簡単です。

ワイヤレス充電対応で利便性アップ

さらに充電ケースはQi規格のワイヤレス充電にも対応しています。これはShokzのOpenFitシリーズにはなかった新機能で、利便性が大幅に向上しています。オフィスや自宅に充電パッドがあれば、ケーブルを接続する手間なく置くだけで充電できる手軽さは魅力的です。

通常のUSB Type-C端子による有線充電ももちろん可能で、どちらの方法でも問題なく充電できます。ただし、ワイヤレス充電の場合はやや充電時間が長くなる傾向があるため、急いでいるときは有線充電の方が効率的でしょう。

2.5. 通話品質とノイズキャンセリング

AI搭載ノイズフィルタリングの効果

OpenDots ONEの通話機能は、AIアルゴリズムによるノイズフィルタリング技術を採用しています。このシステムは環境音を分析し、人の声とそれ以外の音を区別して、クリアな音声通話を実現するというもの。

公式の説明によれば「騒がしい環境でも人の声色の微妙なニュアンスを捉え、相手にクリアな声を届ける」とされており、通勤中やカフェなど様々なシーンでの通話利用を想定した設計になっています。

AIによるノイズフィルタリングは特に風切り音の除去に効果を発揮し、屋外での通話でも相手に声が届きやすくなっています。積極的なノイズ除去により、静かな環境では非常にクリアな通話品質を実現します。ただし、環境によっては音声処理の特性上、若干の音声変化を感じる場合もあるようです。

実際の通話品質レビュー(静かな環境 vs 騒がしい環境)

実際に様々な環境で通話テストを行った結果をシェアします。まず静かな室内環境では、非常にクリアな音声で通話が可能。相手の声はしっかりと聞こえ、こちらの声も問題なく伝わります。AIによるノイズ処理技術がしっかりと機能しており、背景のわずかな環境音も効果的に抑制されています。

騒がしい環境(カフェや駅構内など)での通話では、環境音と人の声を区別するAIの性能が試されます。テスト環境では、中程度のノイズレベルまでは相手の声が聞き取りやすく、こちらの声も相手に届きました。ただし、非常に喧騒が激しい環境では、AIが人の声と環境音を完全に分離することが難しい場合もあるようです。この点は、どんなイヤホンでも共通の課題と言えるでしょう。

屋外での使用、特に風が強い日の通話では、風切り音のキャンセリングは一定の効果を発揮しますが、完全に除去できるわけではありません。全体的には「日常会話レベルなら十分な性能」と評価でき、特に静かな環境や中程度のノイズ環境では良好なパフォーマンスを示しています。特に重要なビジネス通話の場合は、できるだけ静かな環境で使用するのが理想的でしょう。

他のShokz製品との違い

通話品質という点では、従来のShokz製品、特に骨伝導モデルとは異なる特性を持っています。骨伝導イヤホンのOpenRunシリーズは音声通話やリモート会議での評価が高く、独特の技術で安定した通話品質を提供してきました。

対してOpenDots ONEは、空気伝導式という異なる音響技術を採用しており、特に音楽再生の音質が大幅に向上しています。通話機能については、従来の骨伝導モデルとは異なるアプローチで音声のクリア度を高めようとしています。集音用マイクの位置や数が異なることにより、音声のピックアップ特性も変わっています。

AIによる音声処理技術は効果的ですが、環境によって音声特性が変化することがあります。日常的な通話用途では十分な性能を持ちますが、特に通話品質を最優先するユーザーは、自分の使用環境での実際のパフォーマンスを確認するといいでしょう。音楽と通話、どちらを重視するかで選択が分かれるポイントと言えます。

3. Shokz OpenDots ONEの使用感レビュー

3.1. 運動・アウトドアでの使用感

ランニングやサイクリング時の装着感と安全性

OpenDots ONEの真価が発揮されるのは、やはりランニングやサイクリングといったアウトドアアクティビティの場面。実際にランニングで使ってみると、わずか6.5gという軽さと安定したフィット感により、激しい動きでもほとんど揺れや位置ずれを感じません。3〜5km程度のランニングでは耳の痛みも全くなく、「装着していることを忘れる」快適さです。

何より素晴らしいのは安全性。耳を塞がないオープンイヤーデザインにより、周囲の音(車のクラクション、自転車のベル、他のランナーの声など)がはっきりと聞こえるため、危険予知能力を損なうことなく音楽や音声ガイダンスが楽しめます。特に交通量の多い道路でのランニングや、混雑したトレイルでのトレイルランでは、この特性が安全面で大きなアドバンテージとなります。

サイクリングにおいても同様に、周囲の交通音をしっかり把握できるため安全に音楽を楽しめます。またヘルメット着用時にも干渉が少なく、サングラスとの併用も問題なし。アウトドアでの使用を想定した設計であることを強く感じます。

汗をかいても快適?防水性能の実力検証

IP54の防水性能を謳うOpenDots ONEですが、実際のトレーニングシーンでの耐久性はどうでしょうか?検証のため、約30分のインターバルトレーニング(汗をかく強度の高いランニング)で使用してみました。

結果として、大量の汗をかいても音質劣化や動作不良などの問題は一切発生せず。汗が本体にかかっても拭き取るだけで問題なく使用できます。一方で、小雨程度なら使用可能ですが、本格的な雨の中での使用は避けた方が無難でしょう。

また汗による滑りやすさも心配でしたが、JointArc™デザインとシリコンコーティングの効果で、汗をかいても耳からずれにくい点は評価できます。トレーニング後は清潔な乾いた布で拭き取るだけのシンプルなメンテナンスで済むのも、アクティブユーザーにとっては嬉しいポイントです。

3.2. 日常・ビジネスシーンでの使用感

通勤・通学での音漏れ問題は?

オープンイヤー型イヤホンの最大の懸念点といえば「音漏れ」。特に電車やバスなどの公共交通機関での使用時、周囲に迷惑をかけないか気になるところです。

実際に朝の通勤電車内で使用してみると、DirectPitch™技術の効果は確かに感じられます。音量を50〜60%程度に抑えれば、隣に座っている人にはほとんど聞こえないレベル。立っている状態で隣の人と30cm程度離れていれば、音漏れを気にする必要はほとんどないでしょう。

ただし、静かな図書館やオフィスなど、より静寂が求められる環境では、音量を30%程度まで下げる必要があります。この点は使用シーンに応じた配慮が必要です。他のオープンイヤー型イヤホンと比較すると音漏れは少ないものの、完全になくなるわけではないことを理解しておきましょう。

オフィスで使うときの注意点(周囲の声は聞こえる?)

オフィスワークでの使用感も検証してみました。デスクワーク中に音楽を聴きながら、同時に周囲の声や電話の着信音にも気づけるか?という点が重要です。

結論としては、音量設定次第で非常に実用的に使えます。音量を40〜50%程度に設定すれば、2〜3m離れた同僚の呼びかけはしっかりと聞き取れますし、電話の着信音も問題なく気づくことができます。カナル型イヤホンのように完全に外界の音を遮断しないため、「集中したいけど完全に孤立したくない」というオフィスワーカーにはちょうど良いバランスです。

一方で注意点もあります。オフィス内で頻繁に会話や電話応対がある環境では、周囲の音と音楽が混ざり合い、どちらも中途半端になる可能性があります。そのような環境では音量調整が重要になってきますし、場合によってはイヤホンを外した方が効率的なケースもあるでしょう。

また、オフィスでのビデオ会議利用については、前述の通話品質の項目で触れた通り、静かな環境であれば十分に実用的です。特に自分の声をしっかりと伝えたい場合は、周囲の雑音が少ない状態で使用するのがベストでしょう。オープンオフィスのような環境では環境音の処理によって音声品質が変化する可能性があるため、事前にテストしておくとよいでしょう。

3.3. 他社製品やShokz他モデルとの比較

OpenDots ONE vs OpenFit(音質・フィット感の違い)

Shokzからは既にオープンイヤー型イヤホン「OpenFit」シリーズが発売されていますが、OpenDots ONEとはどのような違いがあるのでしょうか。

まずサイズ感と装着方法が大きく異なります。OpenFitはイヤーフック型で耳の上から引っかけるデザインなのに対し、OpenDots ONEはイヤーカフ型で耳の穴付近に装着します。軽量性ではOpenDots ONEが優れており、6.5gと8.3gという差は実際の装着感でも体感できるレベル。長時間使用時の快適さではOpenDots ONEに軍配があがります。

音質面では、OpenFitは低音重視の傾向があり、全体的にやや歪みを感じる場面もありました。一方のOpenDots ONEは、より自然でバランスの取れたサウンドを実現しています。特に中音域から高音域にかけての表現力はOpenDots ONEの方が明らかに優れており、音楽のディテールをより正確に再現できています。

防水性能ではOpenFitがIP54、OpenDots ONEもIP54と同等です。バッテリー性能は、OpenFitが7時間(+ケースで21時間)に対し、OpenDots ONEは10時間(+ケースで40時間)と大幅に向上しています。

総合的に見て、OpenDots ONEはOpenFitの進化版と位置付けられ、あらゆる面で性能が向上していると言えるでしょう。

OpenDots ONE vs OpenRun(骨伝導と空気伝導の違い)

続いて、Shokzの代表的な骨伝導イヤホン「OpenRun」と比較してみましょう。まず最大の違いは音の伝わり方です。OpenRunは骨伝導技術により頬骨を通して音を伝えるのに対し、OpenDots ONEは空気伝導(通常のスピーカー方式)で音を届けます。

この違いは音質に大きく影響します。OpenRunは独特の振動感があり、低音や中音はやや弱め。一方のOpenDots ONEは自然な音の広がりと豊かな低音表現が可能で、音楽鑑賞という点では明らかにOpenDots ONEに優位性があります。特にクラシックや声楽など、繊細な表現が求められる音楽ではその差は歴然。

装着感では、OpenRunはワンピース設計でネックバンド型、OpenDots ONEは完全ワイヤレスタイプという大きな違いがあります。活動強度の高いスポーツではネックバンド型のOpenRunの方が落下する心配が少なく安心感がありますが、普段使いやコンパクトさではOpenDots ONEに軍配があがります。

通話品質に関しては、骨伝導と空気伝導では特性が異なります。OpenRunを含む骨伝導モデルは独自の技術で安定した通話品質を提供していますが、OpenDots ONEは異なるアプローチで通話品質を実現しています。静かな環境では両者とも十分な性能を発揮しますが、使用環境によって適性が異なる場合もあるでしょう。

総合すると、音楽重視ならOpenDots ONE、激しいスポーツ向けにはOpenRunと、用途によって使い分けるのが理想的と言えます。通話については、使用環境によって適したモデルを選ぶとよいでしょう。

他のオープンイヤーイヤホンと比べたメリット・デメリット

市場には他にもオープンイヤー型イヤホンがいくつか存在します。Sony「LinkBuds」やBose「Open Ear Buds」などの競合製品と比較した際のOpenDots ONEのメリット・デメリットを整理しましょう。

メリットデメリット
・業界最軽量クラスの6.5g
・最大10時間という長時間バッテリー
・Dolby Audio対応による優れた音場
・DirectPitch技術による音漏れ軽減
・安定したフィット感
・5000回以上の曲げやねじりに耐える耐久性
・やや高価な価格設定
・SBCコーデックのみの対応
・専用アプリの機能がやや限定的
・カラーバリエーションが少ない
・左右の識別がやや分かりにくい
・環境によって通話品質に変化がある場合も

特に軽量性と長時間バッテリーは他社製品に対する大きなアドバンテージとなっています。例えばLinkBudsは片耳約4.1gと軽いものの、バッテリー持続時間は最大5.5時間程度。また音漏れ対策の面でもOpenDots ONEは先進的な技術を採用しており、同カテゴリ内では優位性があります。

一方で価格面では、他社のエントリーモデルと比較するとやや高価な印象は否めません。またSBCコーデックのみの対応は、一部のオーディオ愛好家にとっては制限に感じるかもしれません。ただし、その分の機能と性能は確実に備えているため、長期的な使用を考えれば納得できる価格とも言えるでしょう。

4. Shokz OpenDots ONEはどんな人におすすめ?

ここまでのレビューを踏まえて、OpenDots ONEが特におすすめできる人のタイプをご紹介します。

周囲の音を聞きながら安全に音楽を楽しみたい人

最もおすすめしたいのは、安全性を重視しながら音楽を楽しみたい方々です。ランニングやサイクリング、スケートボードなど、交通のある環境でのスポーツを楽しむ人には、周囲の音を聴きながら音楽も楽しめるOpenDots ONEは理想的な選択肢となるでしょう。

また、通勤時に音楽を聴きつつも駅のアナウンスや周囲の状況を把握したい方、オフィスで作業中に同僚からの呼びかけを聞き逃したくない方にも最適です。音楽に没頭しつつも、状況認識力を維持できる点が大きな魅力です。

耳を塞ぐイヤホンが苦手な人

カナル型イヤホンのように耳を塞ぐタイプが苦手、または耳に違和感や痛みを感じやすい方には、OpenDots ONEは絶好の選択肢です。耳を全く塞がないため、長時間の使用でも耳の疲れや痛みを感じにくいのが特徴。

また、耳の中に異物感を感じることによる不快感や、気圧の変化による違和感も一切ありません。特に飛行機での移動が多い方や、耳の構造的にインイヤー型が合わない方にとって、これは大きなメリットとなるでしょう。

長時間つけても疲れにくいイヤホンを求める人

一日中イヤホンを使用する方、例えばリモートワークでオンライン会議が続く日や、長時間のデスクワーク中にBGMを聴きたい方にも最適です。わずか6.5gという軽量ボディと、耳を圧迫しないデザインにより、「装着していることを忘れる」ほどの快適さを実現しています。

また、バッテリー持続時間が最大10時間と長いため、充電の心配も少なく使い続けられるのも魅力的。一日中使える安心感は、仕事や勉強に集中したい方にとって重要なポイントではないでしょうか。

通話品質を重視する人への注意点

通話をよく利用する方も、OpenDots ONEの性能を活かせるケースが多いでしょう。AI搭載のノイズフィルタリング技術により、特に静かな環境や中程度のノイズ環境では、クリアな通話品質を実現しています。しかし、環境によって通話品質が変化する可能性がありますので、主に通話を利用する環境での実際のパフォーマンスを確認しておくと安心です。

特に重要なビジネス通話や長時間の会議を頻繁に行う場合は、静かな環境での使用がおすすめです。非常に騒がしい環境では、どのようなイヤホンでも通話品質に制限が生じるものですが、OpenDots ONEのAI処理は多くの日常的な使用シーンで十分な性能を発揮します。通話と音楽のバランスを考慮して、自分の用途に合っているかを判断すると良いでしょう。

5. 購入前に知っておきたい注意点

5.1. 音漏れは本当に少ない?

音漏れ防止技術の実力検証

OpenDots ONEは独自のDirectPitch™技術により音漏れを大幅に抑制していますが、実際の効果はどの程度なのでしょうか?検証のため、静かな室内環境で様々な音量レベルでテストを行いました。

結果として、音量40%程度であれば1メートル離れた位置でほとんど音が聞こえないレベル。60%になると小さく音が聞こえ始め、80%以上では従来のオープンイヤー型と同様に明らかな音漏れが発生します。

比較のため、他社オープンイヤー型イヤホンでも同様のテストを行ったところ、OpenDots ONEの方が同じ音量設定でも音漏れが少ない傾向にありました。つまり、技術の効果は確かに認められますが、完全に音漏れをなくせるわけではないことを理解しておく必要があります。

周囲に配慮する音量調整のコツ

公共の場でOpenDots ONEを使う際、周囲に迷惑をかけないための音量調整のコツをご紹介します。基本的には以下の環境別ガイドラインを参考にしてください:

  • 図書館・静かなオフィス:音量30%以下を推奨
  • カフェ・レストラン:音量40〜50%程度
  • 電車・バス内:音量50〜60%程度
  • 屋外・賑やかな場所:音量60〜70%程度

また、音漏れを最小限に抑えるコツとして、イコライザー設定で低音を抑えめにすると効果的です。低音域は遠くまで伝わりやすいため、特に静かな環境では低音を控えめにすることで、周囲への音漏れを減らせます。専用アプリの「ボーカル」モードなどを活用するといいでしょう。

さらに、装着位置も音漏れに影響します。耳穴にできるだけ近い位置に装着することで、少ない音量でもクリアに聞こえるため、結果的に音漏れも抑えられます。使用環境に応じた適切な調整を心がけましょう。

5.2. 価格は高い?コスパをどう考えるか

他社のオープンイヤー型イヤホンとの価格比較

OpenDots ONEの正規販売価格27,880円(税込)は、決して安くはありません。同じオープンイヤー型イヤホンの市場価格と比較してみましょう:

製品名価格(税込)特徴
Shokz OpenDots ONE27,880円6.5gの超軽量、Dolby Audio対応、バッテリー10時間
Sony LinkBuds約20,000円リング型デザイン、DSEE対応、バッテリー5.5時間
Bose Open Ear Buds約25,000円安定したフィット感、優れた音質、バッテリー7.5時間
HUAWEI FreeClip約16,000円ユニークなクリップデザイン、バッテリー8時間
oladance OWS約23,000円耳周りを包み込むデザイン、バッテリー16時間

このように競合製品と比較すると、OpenDots ONEの価格は高めの部類に入りますが、軽量性やバッテリー性能、Dolby Audioへの対応など、独自の強みも確かに存在します。

コストパフォーマンスという観点では、「使用頻度」や「重視する機能」によって評価が分かれるところでしょう。毎日長時間使用する方や、軽量性を最重視する方にとっては、長期的に見れば十分に価値のある投資と言えます。

クラウドファンディングでの割引情報

OpenDots ONEは現在、クラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」にて先行販売が行われており、通常価格より20%オフの22,304円(税込)で購入することができます。これはかなりお得な価格設定と言えるでしょう。期間は2025年3月18日(火)10:00から2025年5月21日(月)23:59までとなっています。

さらに、500セット限定でオリジナルサコッシュ付きの25,100円プランも用意されており、コレクター心をくすぐる特別仕様となっています。プロジェクト開始直後に目標金額を達成し、初日(10:00~23:59)の約14時間で4,500万円を突破するという人気ぶりからも、多くのユーザーがこの割引を活用していることがうかがえます。

正規販売開始後も、季節のセールやキャンペーンなどで割引される可能性はありますが、発売直後の製品であるため、しばらくは大幅値下げは期待できないでしょう。コスパを重視するなら、このクラウドファンディング期間中の購入が最もお得と言えます。

6. まとめ:Shokz OpenDots ONEは買いか?

メリット・デメリットの総まとめ

ここまでのレビューを踏まえて、Shokz OpenDots ONEのメリット・デメリットを総括します。

【メリット】

  • 業界最軽量クラスの片耳6.5gという驚異的な軽さ
  • 長時間使用でも疲れにくい快適な装着感
  • オープンイヤー型ながら豊かな音質(特に中低音の表現力)
  • Dolby Audio対応による広がりのあるサウンド
  • DirectPitch技術による音漏れ軽減効果
  • イヤホン本体10時間、ケース含め40時間の長時間バッテリー
  • ワイヤレス充電対応で利便性アップ
  • IP54の防水・防塵性能で汗や小雨にも対応
  • メガネやマスク、アクセサリーとの併用も快適
  • 5000回以上の曲げやねじりに耐える高い耐久性
  • 環境音を聞きながら音楽を楽しめる安全設計

【デメリット】

  • 27,880円という比較的高価な価格設定
  • 対応コーデックがSBCのみで、AACやaptXには非対応
  • 装着位置によって音質が大きく変わる
  • 完全な音漏れ防止ではなく、音量によっては周囲に聞こえる
  • カラーバリエーションが少ない(グレー・ブラックのみ)
  • 環境によって通話品質に変化がある場合もある

どんなシーンで最も活躍するか?

OpenDots ONEが最も力を発揮するシーンをまとめると、以下のようになります:

【特におすすめのシーン】

  • ランニングやサイクリングなど、安全確保が必要なスポーツ場面
  • 通勤・通学時の音楽視聴(周囲の音も聞こえるため安全)
  • デスクワークやリモートワーク中のBGM再生
  • 長時間の音楽視聴(軽量で耳が疲れにくい)
  • 移動中のポッドキャストやオーディオブック
  • 静かな環境での通話やオンライン会議

【あまり向いていないシーン】

  • 非常に騒がしい環境での集中的な音楽鑑賞
  • 完全なプライバシーが必要な状況での使用
  • 激しい雨の中などの悪天候下での利用
  • 極めて高音質のコーデックを求めるオーディオマニア向け用途

最安で購入する方法

現時点でOpenDots ONEを最安で入手する方法は、クラウドファンディングを利用することです。GREEN FUNDINGで実施中のキャンペーンでは、20%オフの22,304円(税込)で購入可能。これは2025年3月18日(火)10:00から2025年5月21日(月)23:59までの期間限定となっています。

また、実際に製品を試してみたい方は、3月18日(火)から蔦屋家電二子玉川店及びTSUTAYA 渋谷店で店頭試聴が可能です。実際に装着感や音質を確かめてから購入を決断できるのは大きなメリットですね。

クラウドファンディング終了後は、Shokz公式オンラインストアでの購入が次善の策です。ここでは定期的にキャンペーンやセールが実施されることがあり、ポイント還元や限定カラーなどの特典が付くこともあります。

大手家電量販店やECサイトでも取り扱いが始まる予定ですが、発売初期は定価での販売が基本となるでしょう。値下げやポイント還元を狙うなら、ある程度時間が経過してからの購入も選択肢のひとつです。

以上、Shokz OpenDots ONEの詳細レビューをお届けしました。軽量性と音質のバランスが取れた意欲作であり、特にアクティブなライフスタイルを送る方にとっては非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。価格はやや高めですが、その性能と使い勝手を考えれば十分に検討の価値があるイヤホンです!プロジェクト開始直後に目標金額を突破した人気ぶりからも、多くのユーザーがその価値を認めていることがわかりますね。

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